FM丹波 ギターの散歩道2026年1月放送分
1月プログラム 1月5日(月)~ 30日(金)
トークと演奏:足立ゆかり・高村浩二
今月は「冬到来、キラリ冬」をテーマにお送りしています。
「冬到来、キラリ冬」キリリとした空気感の中、新しい年を迎え、時代も変わり、年賀状もデジタル等の様々な形に変わってきました。そんな中でも「今年もよろしく」と、心のぬくもりを伝えることはいつもまでも大切にしていきたいものですね。
ギターの散歩道、いつもご視聴ありがとうございます。おかげさまで7年目に突入しました。
京都FM丹波のスタジオから「心の糧になる良い音楽を」皆様の元へお届けしていきたいと思っていますのでどうぞよろしくお願いいたします。
・ (月)「禁じられた遊び」 (二重奏)
映画「禁じられた遊び」のテーマ音楽としてヒットした「愛のロマンス」はギターを弾く者にとってはこんなに身近に感じる曲はありません。その美しいメロディを聞いてギターっていいなぁ、と手にされた方ははかりしれないと思います。私もその中の一人です。ナイロン弦の張ってあるクラシックギターの最大の魅力は何と言っても音色にあります。
「禁じられた遊び」フランス映画「禁じられた遊び」として公開され、日本ではもう上映されてから70年以上経ち、映画は知らなくても曲は知っている世代になってきました。私が主宰しています「あだちゆかりギター教室」に習いに来られている生徒さんの大半は年齢を問わずこの「禁じられた遊び」を弾きたいがために通って来られています。私の教室も一昨年、創立40周年を迎え、昨年は更なる飛躍と、第31回関西・中部ギターフェスティバルの参加、小編成大編成共銅賞を受賞し、生徒発表会、70名編成による大合奏、そしてギター検定試験等々の多くのイベントを開催してきました。家で練習している時は上手く弾けているのに人前で弾くとなると緊張して弾けない、と、言われる生徒さんに、私は「100回練習するよりも1回のステージ」とアドバイスをしています。それで、今年はもっと生徒さんに多くのステージの場を提供しようと年明けには「新春お弾き初め相聞会」を開催します。相聞会とは、「演奏の出来、不出来よりも、目標の達成を目指す実験の機会の場所であり、お互いに演奏し合い又共有しレベルアップしていく場として捉え、何か目的があるならば途中まででも良いし、制限時間内であれば何度でもやり直しはオッケーと言う会です。人前で弾く事で日頃の練習の成果を確認するとともに内に秘めた特別な力に出会えたならこの上ない喜びです。
映画禁じられた遊びのテーマ曲「愛のロマンス」今日はルビーラ版、二重奏バージョンでお送りします。編曲は藤井敬吾先生です。独奏でもよし、二重奏でもよし、と、ギターの甘い音色とより一層音の広がりを醸し出させてくれます。
・(火)「冬景色」「ふじの山」「冬の星座」 (二重奏)
今日、お送りします楽曲、「冬景色」「ふじの山」は小学校の音楽の教科書に歌唱共通教材として昭和33年のから取り入れられ、世代や住む地域に関係なく一緒に歌える歌を、時代が変わっても歌い継がれる歌をと言う願いのもとに制定され、懐かしく美しい情景を描いています。
1曲目、「冬景色」小学校5年生で取り上げられ、冬になり始めた頃の美しい日本の風景が描かれており1番は「早朝の入り江」2番では「のどかな昼間の田園」3番では「どっぷりと日がくれた里」というように、描かれている時間や場面は次々と変化していきます。現在、福知山では夕方5時になると防災無線で流れてきます。
2曲目「ふじの山」、明治43年に尋常小学唱歌として歌われてから現在も小学3年生の教科書で取り上げられています。日本の象徴ともいうべき富士山、とりわけ冬は雪化粧をした白い富士山と青い空の空気感でさらに雄大で美しい富士山には思わず手を合わせてしまいます。
3曲目、「冬の星座」、1871年アメリカの作曲家ウィリアム・ヘイスによって作詞・作曲されたアメリカのポピューラソング「愛しのモーリー」のメロディが用いられその後、堀内敬三作詞として日本の唱歌として1947年昭和22年発行の国定教科書、中等音楽に掲載、現在は中学生の教科書に合唱曲として掲載されています。
「冬景色、ふじの山、冬の星座」、新しい年を迎え、年賀状はデジタル等、様々な形に変わってきていますが、そんな中でも「今年もよろしく」と心の温もりを伝えることはいつまでも大切にしていきたいものです。さあ、「冬景色、富士の山、冬の星座」どうぞお楽しみ下さい。
・(水) 「前奏曲とダンサブラジレイラ」 (高村浩二)
「前奏曲とダンサ・ブラジレイラ」の作曲者ホルヘ・モレルは1931年アルゼンチンの首都ブエノスアイレス生まれのギタリストでもあり作曲家です。ホルヘ・モレノは来日した事もあり日本では東京のサントリーホールでコンサートが開かれています。ホルヘ・モレルの楽曲はラテンアメリカのリズムやメロディとジャズ風に洗練されたハーモニで、常に伝統的なスタイルを基本にしながらテクニックがどこまで上げられるか?に挑戦しています。
「前奏曲とダンサ・ブラジレイア」洗練された作風とテクニック、即興性を楽しめる1曲です。「前奏曲」は ホルヘ・モレルの妻オルガを偲んでの甘さと美しさが際立ちしっとりした抒情的な名曲、「ダンサ・ブラジレイラ」 はホルヘ・モレルといえば、ダンサ・ブラジレイラでと言われるほどのお馴染みの曲です。主旋律を情熱的に奏で上げながらモレロ独特なリズムでと早いパッセージで興奮の渦に巻き込みます。さあ、「ダンサ・ブラジレイア」どうぞお楽しみ下さい。
・(木)「ショーロ鐘の響き」(二重奏)
「ショーロ鐘の響き」作曲者のジョアン・ペルナンブコは1883年ブラジルに生まれのギタリストです。1947年亡くなる迄にショーロを基本とした独奏、重奏の作品が多く残されています。中でもこのショーロ鐘の響きが特にクラシックギターの世界では人気があり、よく知られている作品と言えるでしょう。ショーロとは、リオデジャネイロ発祥のブラジルの古いポピュラー音楽形態の一つ。日本で言う演歌の世界と言いましょうか、独自の即興性をもち尚且つお洒落で、喜びも悲しみもショーロで表現していきます。
「ショーロ鐘の響き」はペルナンブコの作品の中で最もポピュラーで明るい曲調が人気でよく独奏で演奏されていますが、今日は二重奏でお送りします。ショパンは1本のギターより美しいものが唯一ある、それは2本のギターだ、と言っているように、2人の個性が活かせて良く表現できるようにと、聞かせどころのフレーズは1人で弾いています。又美しいメロディを邪魔 しないためにも、伴奏のリズムを強く、出しすぎないように演奏しています。ギターの調弦ですが6弦をレの音に下げ、より一層音域の幅を増やし、明るくて華やかな曲調になり、まるで新しい年をお祝いしているように感じます。
素敵な楽曲はどんなに時を経てもたまらない懐かしさと郷愁、切ないほどの思い出、そして言いようのない新鮮さを伴ってよみがえってきます。音楽は人の世になくてはならぬものであり、慰めであり、又奮い立たせてくれたり、そして、昔の夢にも誘ってくれます。日々、悩みのつきないこの世にあっては一時の安らぎです。生きている間は輝いていて下さい。「ショーロ鐘の響き」どうぞお楽しみ下さい。
・(金)「イマジン」 (二重奏)
「イマジン」1971年に発売されたジョン・レノンの楽曲。歌詞は、国家や宗教や所有欲によって起こる対立や憎悪を無意味なものとし、曲を聴く人自身も、この曲のユートピア的な世界を思い描き、共有すれば世界は変わる、と訴えかける内容となっています。
「イマジン」今日は、私が地元福知山で教えているムトベグループ、ビートルズ大好きのIさんからのリクエストです。ムトベグループは30年程前に地域の公民館活動の一環として結成され現在2組のご夫婦で練習しています。メンバーのIさんはビートルズが大好きで今日のリクエスト「イマジン」もグループで今練習しています。Iさんは伴奏パート、左手のコードチェンジが難しいけどおもしろいと、そして、ジョン・レノンの気持ちがわかるように伝わる演奏をして、戦争の多いこの世の中、人類の平和を願い「イマジン」を皆さんに知ってもらいたいとお話をされていました。「イマジン」編曲は私、足立ゆかりです。1971年の作曲ですが、今もなお、色あせることなく歌い継がれています。人類の平和を願った楽曲、歌詞が無いのでどう伝えていこうかと考え、ジョン・レノンがピアノを弾いているのを参考にしています。新しい年を迎え、年賀状はデジタル等、様々な形に変わってきていますが「今年もよろしく」と心の温もりを伝えることはいつの時代になっても大切にしていきたいものです。今年こそは、地球は皆一家、戦争のない平和な世界へとなる事を願います。「イマジン」さあどうぞ口ずさみながらお楽しみ下さい。
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