FM丹波 ギターの散歩道2024年2月放送分

2月プログラム  2月1日(木)~29日(木)

トークと演奏:足立ゆかり・高村浩二

日本の冬は、四季の中でもっとも冷え込み、地域に寄っては雪が降り、冬ならではの魅力もあります。スキー場の夜の銀世界、夜空の星の透明感はたまりません。暦の上では立春、春待ち遠しですがまだまだ厳しい寒さが続いています。地元、由良川にかかる音無瀬橋の上流には雪化粧をした福知山城、下流には烏が岳、遠くには酒呑童子、鬼伝説の大江山と白銀の世界が広がっています。今月はこの寒さをホットさせてくれる暖かい「ラブソング」を中心にお送りしています。

・ (月)「冬のソナタ」  (二重奏)

「冬のソナタ」、「冬ソな」と言われるほど大人気だった韓流ドラマ。2002年、韓国で放送された全20話の連続ドラマ、その後日本でも放送され、日本における韓流ブームの大きなきっかけとなりました。テレビだけでは飽き足らずヨン様を追いかてと、皆さんの中にも韓流ドラマにはまった方がいらっしゃると思います。「冬のソナタ」音楽をやっている者にとっては「ソナタ」と聞いただけでどんな展開になるのだろうかとドキドキするものです。著者のキム・ウニさんはこの本のまえがきに何事でも「初めて」となるとなぜか胸がときめく。子供のころ、母親と手をつないで初めて、小学校のグランドに足を踏み入れた日の、春の日差し。新しい真っ白なノートに心引き締めて書き入れる最初の一文字、そして初めて胸の高鳴りを教えてくれた人の、はにかんだ笑み。こうした愛くるしい「初めて」がないと人生はとてもつまらないものになってしまうだろう。・・・それでも、私の初恋がまた私を呼んだら、どうすればいい?と書いておられます。テーマ曲、はじめから今まではさまざまな音楽の技法を使い、特にロマン六度や苦難の跳躍と言われる音の展開を駆使して、揺れ動く気持ちや苦難の愛を表現していきます。恋愛はいつの時代になっても年齢に関係なくときめくもの、あこがれですね。さあ、「冬のソナタ」お楽しみ下さい。

・(火)「エディット・ピアフ 愛の讃歌」 (足立ゆかり)

「愛の讃歌」フランスのシャンソン歌手エディットピアフの楽曲、作詞はピアフ本人、作曲者はマグリット・モノー。所説ありますがピアフの恋人が1949年に飛行機事故で亡くなったのを偲んで作られた、と言われてきましたが、生前に恋人と恋愛に終止符を打つために書かれたものではないか?とも言われています。「愛の讃歌」~あなたの燃える手でわたしを抱きしめて~の歌詞で始まる岩谷時子さんの日本語訳は原詩、元の詩とは異なり、日本人向けに甘い情熱的な思いを歌詞に訳された事で結婚式やお祝いの席でよく歌われ、日本でも親しまれるようになりました。日本では越路吹雪さんが歌われたものが特に有名ですがその後、多くの歌い手さんにより原詩に近い訳で歌われたり、テレビの番組でも使われています。

今日はリスナーYさんから「愛の讃歌のリクエスト」と「やさしいあなたへ」と言うタイトルでメッセージを頂いていますのでご紹介しましょう。「やさしいあなたへ」 男が台所に立つなんて、と言う昭和の時代に育ってきた私ですが、80年代にダスティン・ホフマン主演のクレイマークレイマーという映画がありました。あの映画を見た時にダスティン・ホフマンが息子のために朝食のフレンチトーストを作っているのを見て、私も作って欲しいなぁ食べたいなぁとずっとあこがれていました。それが令和の時代になりやっと実現したのです。日曜の朝、やさしいあなたがフレンチトーストを作ってくれる、なんと嬉しい事!それも毎回フレンチトーストが進化しているので楽しみにしています。ありがとう。お礼の気持ちを込めて愛の讃歌のプレゼントもお願いします。とメッセージを頂いています。「愛の讃歌」今日の演奏は私、足立ゆかりです。「愛の讃歌」1番緊張して音を出すのが前奏が終わった後の3つの音、歌詞で言えば「あなた」の部分です。恋愛はいくつになってもときめくもの今日は歌詞がない分、勇気、希望、前に進む一歩を素直な心で私の気持ちを「あなた」に語りかけていこうかと思っています。
さあ、「愛の讃歌」どうぞお楽しみ下さい。

・(水) 「愛のワルツ」 (高村浩二)

ギターの散歩道、本日ご紹介する曲目は、クラシックギターの演奏会等でアンコールとしてよく演奏されるノイマン作曲の「愛のワルツ」です。
暦の上では立春を過ぎ、春待ち遠しいですがまだまだ厳しい寒さが続いています。地元由良川にかかる音無瀬橋の上流には雪化粧した福知山城、下流には小学生の頃よく遠足で登った烏が岳、遠くには酒呑童子鬼伝説で名高い大江山の山並みがこの時期ならではの白銀の風景となっています。今月は「ラブソング」を中心にこの寒さを忘れさせてくれるホットな暖かい愛の曲をテーマにお送りしています。
「愛のワルツ」作曲者は1918年、デンマーク、コペンハーゲン生まれのノイマン。彼は、ヨーロッパ中に知られるジャズギタリスト、歌手でもありエレキギターの奏者としても
スカンジナビア諸国のパイオニア的存在だったようです。1994年76歳で亡くなるまで100曲以上作曲しましたが、クラシックギターのための曲はこの「愛のワルツ」と「ギター協奏曲」の2曲のみです。そして「愛のワルツ」はスウェーデン出身のクラシックギタリスト、11弦ギターの演奏家のひとりでもイョラン・セルシェルによって初演されています。

リスナーの皆さんはラブソングと聞いてどんな曲が思い浮かびますか?今日は大阪在住リスナーMさんから思い出のラブソングについてメッセージを頂いていますのでご紹介しましょう。
2月のラブソング特集、どんな曲が流れるのか楽しみです。ラブソングと聞いて思い出す事があります。中学、高校、そして大学も通じて、ずっと憧れの先輩がいました。きれいで面白くて、バスケをする姿がカッコよくて、自分もあんな風になりたいと、いつも思っていました。そんな先輩のハートを射止めたのは、なんと私の同級生でした。決め手になったのは、彼が先輩に電話口でビリー・ジョエルの「素顔のままで」を歌ったことだったと聞き、感動したことを覚えています。世の中には数えきれないほどラブソングがあり、自分の経験と重ねたり、素敵な歌詞やメロディに涙したりすることも多いのですが、私の中でラブソングと言えば、まず「素顔のままで」を思い浮かべてしまうのです。とメッセージを頂いています。いつもご視聴ありがとうございます。
「愛のワルツ」今日の演奏は高村浩二先生です。せつなさが演歌的に鳴り響きまさに日本人の心を揺らされます。ヨーロッパ的な暗さ、コード的には、Em で始まり、メロディの主音の E (ミ)の音は添え物で、その前後を行ったり来たりするところが、とてもおしゃれな感じです。又途中のD や G コードのふんわり明るい感じを出すところも素敵です。さあ「愛のワルツ」どうぞお楽しみ下さい。

・(木)「LOVE LOVE LOVE」 (二重奏)

ギターの散歩道、本日ご紹介する曲目はドリカムの「LOVELOVELOVE」です。
「LOVELOVELOVE」ドリカムの大ヒットナンバー、テレビドラマ「愛していると言ってくれ」の主題歌です。この「LOVELOVELOVE」の原曲は作曲者の中村さんがデビュー前の20代の頃に当時の彼女へ、バレンタインデーのお返しのために作詞作曲した「ホワイトデー」と言う曲だった、と言うエピソードがあるそうです。
「LOVELOVELOVE」今日の演奏は魅惑のギターデュエット足立ゆかり&高村浩二でお送りします。ロマンチックなイントロで始まり、前半はロマンチックなムードをさらに切なくなるベースラインでそのまま引き継いでいきます。後半は徐々に盛り上げていき、ラスゲアードを使ったいかにもギターらしさを強調した演奏になっていきます。

私は、バレンタインデーに日を合わせ、もう10年程続けていますが「あなただけのプライベートコンサート」として地元、古民家を改装したお店「柳町」で音楽のプレゼントをしています。
恋愛は人生の中でいつの時代になっても年齢に関係なく大切なテーマです。映画のようなドラマチックな恋愛を夢見る未来形の人、かつてそういう経験もあったなぁと思い返す過去の人、
そして現在進行形の恋愛中の人には何もいりませんよね。人と人とののつながりが希薄になりつつある社会ですが、音楽を通じて一つの出逢いになればと思っています。
「LOVELOVELOVE」素敵な出会いを夢見てどうぞお楽しみ下さい。

・(金)「駅」 (高村浩二)

「駅」この楽曲は元は中森明菜さんへの提供曲でしたがその後、竹内まりやさん自身も歌われて広く知られるようになりました。かつての恋人の姿を、駅で偶然見かけた女性が、隣の車両に乗りながら、降りる駅までの間、そっと彼の事を見続ける、と言う、切ない恋の情景を歌ったものです。竹内まりやさんは、1986年、中森明菜さんから曲の依頼が来た時に、彼女の写真を並べて情景のイメージが出てくるまでずっと見つめて、せつない恋物語が似合う人だと結論を得て
めずらしくマイナーコードで一気に書きあげた、とライナーノーツに書いておられます。
「ギターの散歩道」今、私は京都FM丹波、高台にある放送局のスタジオから福知山駅を眺めながら放送しています。福知山駅は山陰本線、福知山線、京都丹後鉄道が乗り入れ、京都府北部の交通の要所となっています。2009年には駅付近の高架化と駅の改修工事が完成し、
新しい駅舎は福知山音頭を踊る時にかぶる編み笠をモチーフに作られています。

「駅」には人それぞれ色々な出会いや別れの思いが詰まっていて、改札口でお迎えする時はときめく心で笑顔になり又見送る時には何となく寂しい気持ちになり後ろ姿が見えなくなるまで手を振ったりと。人と人との出会いはとても不思議であり、感動的でもあります。
「駅」今日の演奏は高村浩二先生です。すてきな歌はどんなに時を経ても、たまらない懐かしさと郷愁、切ないほどの思い出があり、そして言いようのないふつふつとした新鮮な感動を伴ってよみがえってきます。「駅」どうぞやさしい気持ちでお聞き下さい。


どうぞお楽しみ下さい。

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